ロンド
第三楽章
蘭くんに会えたのは、意外にも早かった。
次の日の放課後に暁さんが迎えに来て、以前偶然会った公園に連れて行かれた。
「よぉ、蓮の女」
「違う、結衣だよ」
相変わらずだった。
「怒った?」
「なんで?」
「俺があんたの大切な奴を呪ったって思って」
確かに、驚いてた。
でも、おじいさんは言ってたから。
『魔の子はその体を乗っ取られ、天の子は抑えるために存在する』
そう聞いて、抑えられないんだって知ったから。
「乗っ取られちゃうんでしょ?確かにムカつくけど、しょうがないことだから……」
「まぁ、俺は意識保ってるけどな」
「へ?」
『魔の子』は乗っ取られるんじゃ……?