ラブ☆ファイト
「男子代表は立候補者がいないなら、俺は代表同士の連絡の取りやすさを考えて女子代表と同じクラスの者を推薦する」


げっ、またこの男と一緒なの?


「……ッ」


見れば西遠寺はクツクツと腹の底から湧き上がる笑いに必死で耐えているようだった。


気持ち悪いわね。

何が可笑しくてそんなに笑っているのか知らないし、興味も無いけれど。


司会の男の言葉と隣の男のに不快感を覚える私をよそに、周囲からは賛同の拍手が湧き起る。


……まあいいわ。

西遠寺に裏があるのは確定的。

それを暴くのには持って来いのこの状況を利用しない手はない。


「それでは1年代表はA組の高宮春菜と西遠寺恭也の2名ということでお願いします」


滞りなく進んでゆくかに見えた会議。


家に帰ったらまず、各教科の予習・復習ね。

軽い夕食を取ってからジョギング、お風呂に入る前にヨガ。


なんて、帰宅後のスケジュールに考えを巡らせていた私だったが、就寝まで並べ終わらないうちにその思考は途切れることとなる。


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