tokimeki*train
愛しの彼について、
私の話を聞き終えた明は。
「K高3年C組。一ノ瀬 薫(イチノセ カオル) 身長180センチ、体重63キロ。好きな食べ物は唐揚げと卵焼きとジンジャーエール。今は帰宅部だけど中学まではサッカー部。○○市在住。姉が1人…」
「他に聞きたい事は?」
「ないです」
呆気に取られてる私を横目に。
「ウチの学校では常識だから」と興味無さそうな返事を返す明。
「ついでに言うと、幸には合わないと思う。やめときな」
「な、なんでそんな事言うの…。友達でしょ? 応援してくれないの?」
「しないよ。アイツ嫌いだし」
「とにかくやめときな」
明は私が何を言っても、聞く耳を持たないばかりか、機嫌がどんどん悪くなり。
雰囲気が悪くなった私たちは、早々に席を立った。
明は最後に。
「私は幸が大好きだよ」といつもの笑顔を浮かべたけど、私はどこかで明が許せないでいた。