tokimeki*train
あっ。今日もいる。薫くんだっけ。明から名前を教えてもらったんだった。私はいつもの通り、薫くんを少し離れた所から見ていた。
今日もそんないつもと同じ日だったはずなのに、薫くんたち集団は、別の仲間が私の近くにいたみたいで、こっちに近付いて来た。
きゃ。何か恥ずかしい。彼を見上げる事も出来ない私は、つり革を掴みながら前の流れる景色だけを見つめていた。
そんな時。
私のお尻を触れるか?触れないか?分からない程度にぶつかる手がある。
痴漢?
それとも偶然?
でも、その手はだんだん私のスカートをさわり始めた。
ヤバい。痴漢だ。
でも何で?
何で彼が近くにいる今なの?
どうしよう…