tokimeki*train
君はヒーロー
「じゃあ、オレじゃダメか? 明日からオレがサチを守ってやる」
「何で、そんな事言ってくれるの? 章二くんは優しいよ」
「意味分かってる? オレの女になれよと言ってるんだけど」
「え?」
一気に上昇する体温。きっと私の顔も体も真っ赤だ。
「返事は?」
「本当に?」
私を見て、大きく頷く彼。
「私ね、気付いたの。薫くんはただの憧れで、好きなのは、私を2度も助けてくれた章二くんだって」
「だから私を彼女にして下さい」
私の人生初めての告白だよ。受け取って。そっと見上げる私に。
「ばっ…、そんな目で見るなよ。ハズい」
私の目の前には、アイドルような見た目じゃないけど、照れて顔を背ける、とびきり優しい大きなクマさんがいました。
初めて2人で飲んだココアは温かくておいしかったな。