同級生
………すげぇ嫌な予感…
笑顔を噛み殺している父親を見ているだけで、そんな気持ちに掻き立てられたが、ジッと父親の言葉を待った。
「実は……マンション買った。…お前名義で」
「はあ!?何ほざいてんだよ!!仕事どうすんだよ!」
「茨城の工場に移動願いだしたらすんなり通ってな。良い機会だから思い切ったんだよ。別にお前は住まなくて良いんだぞ?名前借りただけだから。翌々は裕之名義にするしな」
「ふざけんなよ…マジで……俺も住む」
「仕事どうするんだ?」
「茨城に転勤なんだよ。住所近いからそっち住む」