同級生



………すげぇ嫌な予感…



笑顔を噛み殺している父親を見ているだけで、そんな気持ちに掻き立てられたが、ジッと父親の言葉を待った。

「実は……マンション買った。…お前名義で」

「はあ!?何ほざいてんだよ!!仕事どうすんだよ!」

「茨城の工場に移動願いだしたらすんなり通ってな。良い機会だから思い切ったんだよ。別にお前は住まなくて良いんだぞ?名前借りただけだから。翌々は裕之名義にするしな」

「ふざけんなよ…マジで……俺も住む」

「仕事どうするんだ?」

「茨城に転勤なんだよ。住所近いからそっち住む」


< 124 / 196 >

この作品をシェア

pagetop