同級生


………嘘…
なんで…?
どうしてここに…?



一瞬にして熱くなった顔と耳を、短い髪で隠すように俯いてしまった自分。



『あれ?浜野くんじゃない?久しぶり!』



なんでもない一言なのに…

簡単な言葉を言えたら楽だったのに…

言えたら小さな後悔なんてしなくて済んだのに…

息が詰まって言葉が出ない…



自分の臆病さにため息をつき、何も言えないままいつも使っているデスクに着いた。


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