同級生
叔父さんの会社が見えると同時に、浜野くんが事務所の扉外している姿が視界に飛び込んだ。



………逃げれない…マジどうしよ…強行突破しか無いかな…ついでに裏口作ってくれないかな



どうでも良い言葉ばかりが頭に浮かび、答えが出ないまま事務所の前についてしまった。


「あ…」

私と目があった瞬間、浜野くんは手を止め、呆然と立ちすくんで居るように思えた。

「す…すいません!」

振り絞るように言葉を発し、事務所の中に逃げ込んだ。

までは良かったんだけど…



………うげ!なんで叔父さん居ないのよ!



真っ直ぐ自分のデスクに向かうと、デスクの上に置き手紙が…



『飯行って来るな。3時までには戻るから』



………長いよ!今13時だよ!?あと2時間もどうすんのよ!!



叔父さんに対して言いたい言葉がとめどなくあふれ、苛立ちを抑える為に自分のマグカップに熱いコーヒーを注いだ。


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