同級生



………これ読んで話したい事って…まさか!?



慌ててクローゼットの奥から卒業アルバムを取り出し“3年B組”のページを開いた。



ヒントは“14@B3―19”


3Bで出席番号14番は、話したことも無い“加東雅也”くん。

もう一つのヒントの“19”には当てはまらない。



………思い込みか…



ホッと胸を撫で下ろしながら卒業アルバムを閉じようとした時、一人の人物が目に留まった。



14@B3―19


3年B組19番
   中野人志



………ま、マジで!?
中野くんって浜野くんとずっと一緒だったよね!?
中野くんにバレてるって事は、浜野くんにもバレてる?



ほんの少しのミスで、過去の思い出と願望が本物の“同級生”にバレてしまった。


多分、この携帯小説を読んだから、浜野くんは偶然再会した時、私に話しかけてきた。

そうじゃなかったら、まともに話した事も無い相手に、話しかける事も、携帯の番号を聞く事もなかっただろう。



………浜野くんが話しかけて来たのはこれが原因か…。
みんなでからかおうと思っただけだったんだ…。
そうじゃなかったら知らん顔してたよね…
ホント私って馬鹿だ…



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