同級生
少しの沈黙の後、固まってしまった和華にため息をつきながら聞いた。
「…何避けてんだよ」
「別に…避けてなんか…」
「避けてんだろ?わざと目合わせねぇんだろ?」
「そんな事…」
「じゃあ何で挨拶すらしねぇんだよ?言ってみろよ?」
「……高校の時だって挨拶すらしなかったじゃん。…あの頃と同じだよ」
呟くように小さく言う和華の言葉に、何も言い返せなかった。
確かに今日の和華の態度はあの頃と同じ。
高校の頃と全く同じ行動をする和華と、高校の頃と正反対の行動をする俺。
もし、俺の全く違う態度に和華が戸惑い、涙を流してたとしたら?
全く違う態度に和華が苦しみ、涙を流してたとしたら?
もしそうだとしたら、一つだけ当て嵌まる事がある。
気付きたくも無かったけど
和華は…
俺がずっと追い求めてた人は…
『俺を嫌ってた』
挨拶すらしたく無い程
目を合わせたく無い程
あの頃と全く同じように
『俺を嫌ってる…』
携帯の番号を聞いた時も
電話をした時も
和華が俺の事を聞こうとはしなかったのは…
『俺に興味が無いから聞かなかったから』
でも…
俺は…