同級生
唯一、近付けるのは、キャプテンの松下くんと、副キャプテンの上田くんだけ。
キャプテンも副キャプテンも面白そうな兄ちゃんだけど、生理的に合わなさそうな気がして仕方無かった。
部活がある度に近付こうとしたけど、全く近付く事が出来ない。
教室にいた方が近いんじゃないか?と思う位離れている。
話しかけるきっかけを思いついたけど、最近なんとなくルールを覚えたド素人の菊池に、経験者の俺がルールを聞く訳も出来ず、話しかける内容ばかりを考える日々を過ごしていた。
そんな日々の中、迎えてしまった雨の降り頻る季節と、16の誕生日。
毎年、誕生日とクリスマスに彼女が居たためしが無い。
………今年も一哉と人志の3人か。
A組の教室に向かいながらため息を吐くと、人志が笑いながら歩み寄って来た。
「洋ちゃん、今日って誕生日だよね?」
「ああ」
「誕生日プレゼント欲しい?」
「どうせタバコだろ?貰えるモンは貰うぞ?」
「早く来て!タバコより良いモンあげるよ!」
「タバコより良いモン?何だよそれ?」
「良いから良いから!」
何故か浮き足立っている人志をゆっくりと追いかけ、A組の教室に入った。
キャプテンも副キャプテンも面白そうな兄ちゃんだけど、生理的に合わなさそうな気がして仕方無かった。
部活がある度に近付こうとしたけど、全く近付く事が出来ない。
教室にいた方が近いんじゃないか?と思う位離れている。
話しかけるきっかけを思いついたけど、最近なんとなくルールを覚えたド素人の菊池に、経験者の俺がルールを聞く訳も出来ず、話しかける内容ばかりを考える日々を過ごしていた。
そんな日々の中、迎えてしまった雨の降り頻る季節と、16の誕生日。
毎年、誕生日とクリスマスに彼女が居たためしが無い。
………今年も一哉と人志の3人か。
A組の教室に向かいながらため息を吐くと、人志が笑いながら歩み寄って来た。
「洋ちゃん、今日って誕生日だよね?」
「ああ」
「誕生日プレゼント欲しい?」
「どうせタバコだろ?貰えるモンは貰うぞ?」
「早く来て!タバコより良いモンあげるよ!」
「タバコより良いモン?何だよそれ?」
「良いから良いから!」
何故か浮き足立っている人志をゆっくりと追いかけ、A組の教室に入った。