同級生
親父達を尻目にタバコを吸い、ため息をつきながらタバコをもみ消した。

「浜野さん、息子にこんな可愛い子が居るなんて羨ましいなぁ」

親父の向かいに座るオッサンが嬉しそうに言うと、親父は目をキラキラと輝かせた。

「ホントよね!あと20年若かったら僕がお嫁に貰うんだけど…、若く無いからお嫁に来て貰うわ!我慢しちゃう!和華ちゃんなら絶対同居よ!」

口に含んだレモンサワーを、噴き出してしまいそうな親父共の発言に、我慢の限界が訪れた。

「ちょっと待て!!和華はそういうんじゃないから!」

「あら?違うの?」

「高校の同級生だから!まだ彼女じゃないから!」

「まだ?それなら付き合っちゃえば良いじゃない。今すぐ」

「な!何言ってんだよ!!」

「何よ、真っ赤な顔して。どうせ口説こうと…あら?和華ちゃんも真っ赤だわ。可愛いネー!」

勝手な盛り上がりを見せる親父達と、真っ赤な顔のまま手の甲を頬に当てる和華。


ついつい“まだ”と口走ってしまい、真っ向から否定出来ない自分が悲しい。


「和華ちゃん車だからウーロン茶なのよね?うちに泊まっちゃいなさいよ!うちで一緒に飲みましょ!ね?」

「え…、あの…でも…」


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