同級生
子犬のような目で救いを求める和華だけど…


一度言い出したら聞かない親父の性格。

酔っている時は暴走が止まらなくなるし、お姉言葉が出た時はかなり危険な状態。

そんな事を親父に捕まっている和華に言える隙も無いまま、親父の暴走は加速度を増した。


俺個人には嬉しい暴走だけど、和華には迷惑極まりないはず。

多分、止める事は出来ないだろうけど、救いを求められてるのに、助けてあげない訳にはいかない。


「親父、和華帰って仕事しなきゃいけないんだって。だからそろそろ…」

「ダメよ!休日はしっかり休まなきゃダメ!確かにお仕事は大事よ?一人暮らしだと、休みの日も家事で大変なんでしょ?。だったら、週末の夜位羽根を伸ばさなきゃダメ!絶対ダメなの!疲れって言うのはね―――」

“仕事”の一言で、説教スイッチの入ってしまった親父。



………和華、本当にスマン



マシンガンのように話す親父と、叱られている子供のように俯きながら頷く和華。



………ど、どうしたら良いんだ?完全にスイッチ入ってるし、和華泣きそうだし…。解放させるには……あ!そうだ!


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