同級生
悪戯
俺の誕生日を境に、人志の悪戯はエスカレートしていった。
俺が菊池の近くに立って居るだけで、俺を突き飛ばすのはほんの序の口。
背後から俺の両手首を掴み、座っている菊池を抱き締めさせようとしたり、歩いている菊池を突き飛ばて、俺に抱き付きさせようとしたり…
その度に菊池は人志に怒鳴りつけていたが、人志は全く聞いて無かった。
中間テストを終えたある日の昼休み。
缶コーヒーを買おうと、階段の前にある自販機の前で財布を取り出すと、財布の中には万券だけ。
渋々、自販機の前を後にすると、階段を降りる菊池の後ろを、人志が歩いていた。
何も考えず、階段に歩み寄りながら人志に話しかけた。
「人志、コーヒー奢ってくんね?万券しかねぇんだ」
人志は返事もせず、笑いながら階段を降りる菊池を突き飛ばした。
「キャッ!!」
―――!!―――
全て一瞬の出来事。
胸に飛び込んで来る菊池と、菊池を受け止めた俺の体。
柔らか過ぎる小さな体に、思わず両腕の力が入り、気が付くと菊池を強く抱き締めていた。
俺が菊池の近くに立って居るだけで、俺を突き飛ばすのはほんの序の口。
背後から俺の両手首を掴み、座っている菊池を抱き締めさせようとしたり、歩いている菊池を突き飛ばて、俺に抱き付きさせようとしたり…
その度に菊池は人志に怒鳴りつけていたが、人志は全く聞いて無かった。
中間テストを終えたある日の昼休み。
缶コーヒーを買おうと、階段の前にある自販機の前で財布を取り出すと、財布の中には万券だけ。
渋々、自販機の前を後にすると、階段を降りる菊池の後ろを、人志が歩いていた。
何も考えず、階段に歩み寄りながら人志に話しかけた。
「人志、コーヒー奢ってくんね?万券しかねぇんだ」
人志は返事もせず、笑いながら階段を降りる菊池を突き飛ばした。
「キャッ!!」
―――!!―――
全て一瞬の出来事。
胸に飛び込んで来る菊池と、菊池を受け止めた俺の体。
柔らか過ぎる小さな体に、思わず両腕の力が入り、気が付くと菊池を強く抱き締めていた。