同級生
翌日も、その翌日も…


すぐ近くにいるアイツに、話しかける事は出来なかった。

誰にも話す事の無い自分の気持ちを隠しても、アイツの隣に行くと緊張してしまう自分。



自分の気持ちを隠そうと思えば思う程、アイツの事が輝いて見え、とても自分の手では届かないような錯覚にすら陥ってしまう…



校内合宿のせいで、アイツは俺以外の部員と親しくなり、部活へ行く度に嫉妬で頭と胸の奥がかき乱される毎日。



夏休みを終える頃、アイツの周りには常に部員の誰かが居る状況になってしまったせいか…



アイツの存在自体が幻のようにも感じてしまっていた。

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