同級生
沈んだ気分のまま退屈な毎日を過ごし、気持ちが晴れないままクリスマスを迎えてしまった。



………そういや、アイツの水着って誰がパクったんだろうな?



クリスマスだと言うのに家で一人。

何度もアイツを誘おうと思ったけど、緊張の分厚過ぎる壁を壊せず、何も出来ないまま試験休みを迎えてしまい、自宅のベッドで寝転がっていた。


小さくため息を吐いた後、携帯が震え“人志”の文字が浮かび上がった。

「よう。クリスマスにフラれたんか?」

「何呑気な事言ってんだよ!洋ちゃんがモタモタしてっから、和華が藤沢と付き合いはじめたじゃねぇかよ!」

「は?…どう言う事だよ?」

「今さっき藤沢と会ったんだよ!藤沢が『さっき、和華のはじめての男になった』って自慢してきた!マジムカつく!」

「…藤沢ってバスケ部の奴だよな?」

「そうだよ!洋ちゃんと同じクラスの奴!マジムカつく!」



………よりによってクリスマスに知るのかよ…
何で今日なんだよ…
何であんな冴えない奴なんだよ?
何であんなどうでも良い奴なんだよ?



頭の中で繰り返しても、アイツの答えが聞こえる訳が無い。

力無く携帯を落とし、ため息を吐いた。
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