同級生
いつもと同じいつもの朝を過ごし、昼休みには和華の後ろでコーヒーを飲んでいた。

和華に対する恋心は、全く話さない事と彼氏が居る事実で次第に薄れていたけど…

話せない状況には、何の変わりも無かった。

「最近彼氏とどうなの?」

大久保の何気ない言葉に、聞き耳を立てている自分。

「別に。どうも無いよ」

ため息を吐きながら答える和華。

「付き合って結構経つよね?」

「ダラダラとね…。ねね、例えばだけど告られた時に『他に好きな人が居る』って断るじゃん?あれって誰か言わなきゃいけないもの?」

「いけないものじゃないけど…。知りたくはなるよね?」

「好きかどうか、まだ微妙な段階だとしたら?」

「『気になる人が居る』って断るとか?」

「気になりはじめたばっかりで、ハッキリ言えないような段階だったら?」

「和華…、もしかしてそうなの?」

黙ったまま机に顔を埋める和華。

「マジで!?和華、恋の話とか誰にも言わないからそんななっちゃうんじゃん!先輩の時もそうだったし!」

「…恥かしくて言えないじゃん。『気になる人って誰?』って聞いてくるでしょ?」

「それが嫌なの?」

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