同級生
ボーッと水色の箱を眺めながらタバコを1本取り出し、タバコに火を点けた。

テーブルの下に転がっていた薄緑色の冊子を見つけ、何気なく手を伸ばした。

保護者用に作られた、全教師と全校生徒の連絡簿。

冊子の中には全校生徒の連絡先が書いてあった。



ページを次々に捲り、真っ先に探したのは和華の電話番号。

携帯に和華の番号を入力し、真っ先に電話をしようとした瞬間、家のインターホンと共に、一哉の声が耳に飛び込んだ。

「洋ちゃ~ん!」

「上がって良いぞ!」

水色の箱と冊子をベッドの下に放り込み、大きく煙を吸い込んだ。

当たり前のように部屋に入り、一哉は正面に座った後、タバコに火を点けた。

「よう。一人か?」

「ああ。洋ちゃん何してた?」

「いや…、何もしてねぇよ」

「そっか。…なぁ、和華の事どう思ってる?」

「どうって?」

「今日助けて貰ったじゃん?前に、和華の事抱き締めてたし…」

「あれは…、人志が階段から突き飛ばすから受け止めただけだよ…」

「何とも思って無い?」

「………ああ」

「そっか。なら良かった…。俺、和華が好きなんだ。応援してくれるだろ?」

「は?何で俺が?」

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