同級生
「違わねぇよ。祭りに行ったのも、藍子から『和華が居る』って聞いたから行ったんだし。俺、藍子と同じ中学だし、中学の時は結構仲良かったから、藍子の携番知ってるんだ。一哉は『嫌だ』って言ったけど、洋ちゃんは協力してくれるよな?あ、でも洋ちゃん、和華と話した事無いから無理か…。やっぱ人志しか居ねぇのかなぁ…」

「当たり前だろ…」

ため息混じりに小さく呟くと、話の途中で公園に入って来た一哉と新田が痛い位の視線を浴びせて来た。



睨むように見て来る視線が痛過ぎて、若林以外の顔が直視出来ない…


「俺帰る…」

小さくみんなに告げた後、チャリに跨がり、ゆっくりと公園を後にした。


黙ったまま後を着いて来る一哉。

家の前に着いた後、一哉がやっと口を開いた。

「…どう言う事だよ?俺には『頑張れ』の一言も言えないクセに、若林に協力するってどう言う事だよ?」

「は?ちょっと待て。協力も何もするつもりはねぇぞ?」

「じゃあ、なんでさっき『当たり前だろ』っつったんだよ?」

「『話した事無いから無理』って事に対して『当たり前』っつったんだよ」

「言っておくけど、洋ちゃん以外の奴に渡すつもりはねぇからな!」
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