同級生
―数日後―


当たり前のように一哉の教室に行くと、和華は長い髪を揺らしながら黒板を消していた。

必要以上に上に書かれた文字を、背伸びやジャンプをして必死で消す無防備な後ろ姿。

その度に長い髪は無造作に揺れ、俺の目と意識を虜にさせた。

「洋ちゃん」

「んあ?」

人志の声で我に返ると、人志はニッコリ笑いかけてきた。



………すげぇ嫌な予感がする…



「昨日誕生日だったよね?」

「…プレゼントならいらねぇぞ?」

「遠慮すんなって!」

「ちょ!待てって!」

人の言葉に耳も傾けず、人志は和華に歩み寄り、和華のスカートを勢い良く捲り上げた。


―――!!!―――


「おお……」

視界に飛び込んだ、赤いハートがちりばめてある白い下着。

猛獣だらけの教室に、可愛らし過ぎる下着は刺激が強過ぎる。

和華は真っ赤な顔をしながら逃げ出した人志に向け、思い切り黒板消しを投げ付けた。

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