同級生
人志の背中にハッキリと描かれた白い長方形。

「テメェ、ふざけんなよ!制服汚れたろ!」

「ふざけてるのはどっちよ!ガキ臭い事しないで!」

「別に良いだろ!?減るもんじゃねぇんだし!」

「減るもん!このド変態!」

止めど無く怒鳴り合う和華と人志。



急いで二人に駆け寄り、人志の肩を叩きながら和華に告げた。

「ごめんな。ほら、人志、頭下げろよ」

「だって洋ちゃんの誕生日プレゼントじゃん!あ…」


気付いた時にはもう遅い。


和華は顔を真っ赤にしながら眉間にシワを寄せ、小さく聞いてきた。

「…誕生日プレゼント?」

「ち、違うんだよ!人志が勝手にやった事で、俺から頼んだ訳じゃねぇんだ!マジで!信じてくれ!」

「………えっち」

小さく呟いた後、教室を飛び出した和華。



………完全に嫌われた。俺、マジで終わった。



膨らみかけていた諦めの気持ちは、頭の中で弾け飛び、ただ呆然とする事しか出来なかった。


「納得いかねぇ…。なんで俺が『ド変態』で、洋ちゃんが『えっち』なんだよ?」

「知るか。お前のせいでマジ終わった…」

「納得いかねぇ…」

「終わった…」

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