同級生
「なんだよ?」

「今頃二人で居たりしてな?一哉と和華」

「なっ!んな訳ねぇだろ!?」

「どうだろな?最近、アイツら超仲良いし」

「一哉は『諦めた』って言ってたぞ?」

「ふーん。…前から思ってたけど、洋介ってからかうと面白ぇのな?顔真っ赤」


視線を鏡に戻すと、有り得ない位赤い顔の俺が鏡に映っていた。

こんな赤い顔のまま、部屋の外に出れる訳が無い。

赤い顔のまま和華と会ったら、顔面が燃え尽きてしまうかもしれない…


ため息を吐きながら肩の力を落とすと、部屋の電話が鳴り響いた。

横になった体勢のまま、電話に手を伸ばす新田。

誰かと少し話した後、新田が笑いながら告げてきた。

「カズが6階の風呂行こうだと。やる事無くて暇らしい」

「マジで!?超行く!すぐ行く!!」

「さっさと支度して行こうぜ」


急いで着替えを袋に詰め込み、新田と部屋を後にした。

期待で胸は膨らみ、心臓が口から飛び出そうになる…


混浴じゃ無いのが難点だけど、和華の方から誘ってくれた事が、何より嬉しかった。


ゆっくりと動くエレベーターに乗り込み、6階のボタンを押した。


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