同級生
………今度こそ完全に嫌われたかも。クソ人志のせいだ畜生!!



苛立ちながら浴室を後にし、服を着ながら人志の言葉を素直に受け止めてしまった、自分の馬鹿さ加減にため息を吐いた。


ちょっと考えれば、女風呂を覗く事が不可能な事位すぐにわかる。

覗けるホテルだったとしても、野獣だらけの修学旅行に、そんな場所を選ぶ訳も無い。

頭をタオルでガシガシ拭いた後、ボサボサの髪のまま風呂場を後にした。

到着したエレベーターに乗り込み、扉に反射される自分の姿を見ながら髪を直し、5階でエレベーターが止まる事を願っている自分がいた。

どんなに強く願っても、エレベーターは止まる事無く、虚しく4階に到着してしまった。



………マジ現実って甘くねぇなぁ…



部屋に戻った後、何もやる事が無く、ボーッとしながら短い髪をドライヤーで乾かした。


ふと頭に過ぎった髪を乾かす和華の姿。



………今頃、髪乾かしてるのかなぁ。髪乾かす所1回しか見てねぇなぁ…更衣室で乾かしてるみたいだしなぁ…



短い髪はすぐに乾いてしまい、やる事が全く無くなってしまった。

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