同級生

嫉妬

「マジかよ…」

ホテルに戻った後、自分の部屋に入った瞬間、ため息混じりに小さく呟いた。

目の前でコーヒーを飲む人志や一哉。

青田と若林だけでは無く、窪塚までもが居る始末。

「お前ら部屋に戻れよ!」

「だってさぁ、俺らの部屋、和泉が使ってるしぃ~。隣のホテルに泊まってる女にナンパされたんだと」

ダルそうに言う窪塚の言葉に、額の血管が少し浮き上った。

「だったら人志の部屋行けよ!」

「俺らの部屋も鈴村が使ってるしぃ~」

「誰だよそれ!!」

「あれ?知らない?うちのクラスの超イケメン。和泉と鈴村、さっきの観光先でナンパされてたんだぜ?年上の女に」

「知るかよ!さっさと出て行け!!」

「行くとこ無いしぃ~。洋ちゃんらしくないしぃ~。なんかあんの?」

「うるせぇ!早く出てけ!!」

「理由言わなきゃ出て行かない!!」

腕を組みながら胡座をかき、ドンっと座っているみんな。



………マジ最悪。つうか、こいつらマジ最低だ…



ため息を吐きながらその場に座ると、新田が部屋に入って来た。


< 87 / 196 >

この作品をシェア

pagetop