I love you more
結局、私は、絵の下書きさえ、終わらないままに、終了時間になった。

帰り道、力なく歩いてると、隣にいた由美ちゃんが、立ち止まった。気づいて、由美ちゃんをみると、由美ちゃんは、にっこりと笑って、私に手を差し伸べた。私が、手を差し出すと、また、にっこりと笑って、
由美「今日は、1日お仕事お休みでしょ?」

紗智「えっ?…あっ、うん。」

由美「じゃ、学校終わったら、一緒に遊ぼう!」

紗智「えっ?あっ…」
私は、母が朝言っていた言葉を思いだした。

母「…帰ってから話しましょう。」

私は、お父さんの件で、話しがあるんだ。でも、どうしよう。なんだか、怖い。あの子達が言っていた事なんて、嘘に決まってる。
きっと、お仕事があるんだ。そうだ!きっとそうだ!
だったら、せっかくお休みなんだし、お母さんの話しは、夜にしてもらって、ゆみちゃんと遊ぼう。初めて、学校以外で由美ちゃんと遊べるんだし…。

紗智「うん!遊ぼう!!」
私は、にっこりと微笑んで、由美ちゃんと繋いでる手を、ギュッとした。

安心した様に、由美ちゃんも笑って、

由美「じゃ、2丁目公園のジャングルジムに、カバンを置いたら、すぐ来てね!」

紗智「うん!すぐ行くよ」
それからは、由美ちゃんと、笑いながら学校まで戻った。

クラスに帰るとすぐ、教頭先生が来て、私は、校長室に連れて行かれた。
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