I love you more
社長「何だか、難しい話をしてしまったね。さぁ、食べよう。」

紗智「うん!」

社長「お母さん達にも、美味しい物買って行こうね。」


社長、難しくなんかないよ。皆が私の事を思ってくれてるの、ちゃんと解ったよ…。

そう心の中で呟きました。そして、少し心が軽くなりました。

けど、それは、嵐の前の静けさでした。

朝、目が覚めると、お母さんは、もうベッドに居なく、隣部屋でテレビの音。

紗智「お母さん?」

部屋を覗くと、テレビには、お父さんの写真と、「有名子役の父逮捕!」のテロップ

あれは、夢じゃなかった。朝、目が覚めると、いつも通りに戻っているんじゃないかと、思ったりしたのに、現実に突き落とされた様に愕然とした。

母「さっちゃん!」

ソファーに座っていた母が、私に気付き、すぐにテレビを消した。

片桐「おはよう、さっちゃん。よく眠れた?」

紗智「えっ?…うん。」

ちょっとしか、テレビ見てないけど、本当に大変な騒ぎになってるんだ…?

また、急に不安になった。
母「さっちゃん、お母さん今日、お父さんの弁護士さんに会ってくるから、暫くお父さんには会えないけど、詳しい事解るかもしれない。さっちゃんは、片桐さんとここで待っててくれる?」

紗智「うん。」

私だって、知りたい。お父さんの事。何があったのか。

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