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ただ一人の親友

18年前、昨年からCMをきっかけに、ブレークし、小学生ながら、アイドル顔負けの、多忙なスケジュールをこなしていた。

母「さっちやん、次はCM撮影だから、時間がかかりそうだから、移動の車の中で、お昼すませて。」
母(楓)は、ステージママとして、朝から晩まで、紗智と共に走り回っていた。

次の現場へ移動中、母と並んで、いつもの様に、冷たくなったお弁当を食べ、母の顔色を伺いながら、私は母に尋ねた。
紗智「お母さん、明日は由美ちゃんのお誕生日会に呼ばれてるの。行きたい!」
母は、顔色ひとつ変えず、お弁当を食べながら母「ダメよ!明日は午前中は、ボイストレーニング、午後からは、新作ドラマの撮影だから。いつも勝手に約束しちゃダメって言ってるでしょ?」

母は、大きくため息付いた後、私の好きな赤いウィンナーを、私の弁当箱に移し
母「遊びたいなら、早く撮影が終わる様に、さっさと食べて、台詞を覚える事ねでも、明日は、無理よ!」
私は、小学生になってからも、仕事で、学校を休みがちだった。

そんな私にとって、ゆみちゃんは、大人ばかりの中で暮らしていた私にとって。たった一人の、子供の友達
由美ちゃんと出会った時の事は、一生忘れない。

私は、小学生になってからも、なかなか学校に通えず、1年近くたっても、そんな私に友達なんて、できなかった。

だから、無理だと解っていたけど、行きたかった。
由美ちゃんの、お誕生日会。一緒にお祝いして、プレゼント渡したかった。他の子達がするように、友達の証みたいに…。
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