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ジャングルジムで待ち合わせ

私は相変わらず、仕事中心の生活で、それでも、一時期の仕事量に比べたら、徐々に登校できる日は、増えていった。
もちろん、由美ちゃんに会える日が増えて行き、私達は、たくさん話をした。本当に、たくさん。

あの日も、私は学校に行ける、由美ちゃんとの会えると、朝から張り切って支度をしていた。

紗智「お母さん、おはよう!」
母「あっ、紗智、おはよう…」
紗智「…?お母さん、泣いてたの…?」
キッチンのテーブルで、ふさぎ込んでいた母は、私の声で我に返り、私を見つめた母の目は、真っ赤で、目蓋が腫れていて、幼い私にも、泣いていたのは、一目瞭然だった。

泣いていたのを、悟られまいと、私の視線をかわし、流し台へと立った母は、後ろ向きのまま言った。

母「さっちゃん、暫く学校をお休みしてくれない?」紗智「えっ?」
紗智「どうして?お仕事?暫くって、どれくらい?
母「…」
紗智「ねぇ、お母さん!なんでなんで?」
紗智「今日は、写生大会で、近所の神社で絵を書くの、ゆみちやんと、一緒に書こうって、約束したの!」
私は、事態を把握する事が出来ず、軽いパニックになっていた。

母は、大きくため息を付いた後、私の方に向き直し、母「解ったわ、さっちゃん、今日は学校行ってらっしゃい、後は、帰ってから話しましょう。」
私は学校に向かいながら、なんだか不安で一杯だった。それでも、入学以来遠足など、校外学習未経験の私は、ちょっとした、遠足気分で、嬉しくて、昨夜よく眠れなかった位だった。

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