イニシャルはKK
「今日はアメを持ってないな…」

呟いた響吾の言葉にドキッとする。

そうだ。
お兄ちゃんだ。

私が泣いたら
いつもお兄ちゃんはキャンディをくれたんだ。

泣いている私の口に
キャンディを放り込むと
私を抱き寄せて
背中をさすってくれた。

私が泣き止むまで。
ずっと、ずっと。




やっぱり響吾はお兄ちゃんなんだ。
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