イニシャルはKK
ただぼんやりと座っているしかなかった。

「今度の土曜日に
横浜のホテルでパーティがあるの。
響吾のお父さんが病院長に就任する、お祝いのパーティ。
息子だから響吾も出席するわ。
私の話が本当かどうか、カノンさん自身に見てもらいたい。
その気になったら連絡をもらえるかしら?」

亜沙子さんは自分の連絡先を書いたメモを渡してくれた。

「当日の連絡でも全然構わないから。
それじゃ…」

亜沙子さんはお店を出て行った。
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