イニシャルはKK
響吾と目が合ってしまった。

お互い引き攣ったままで。

来るんじゃなかった。

思い出の中だけでも
楽しいままで
残しておけば良かった。

後悔しても
どうにもならなくて。

「歌音――!」

呼ばれるよりも先に
私は逃げるように走っていた。
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