イニシャルはKK
終始、優しい口調で。
これが本当にあの意地悪な響吾さんなのかと疑ってしまう程に。

確かに現役合格すれば、私が入学した年に響吾さんは4回生。
1年間は顔を合わせる事が出来る。

でも、顔を合わせたって…。
別に私たち、付き合ってる訳でも何でもないし。

そんな風に考えてたら
痛いほどの視線を感じた。
胸元、いや、首の辺り。

響吾さんが食い入るように私の鎖骨を見ていた。

< 50 / 217 >

この作品をシェア

pagetop