アタシと核兵器
春子は中学生。アタシよりも2つ年下だ。

でも、外見は私より、年上。おまけに頭も良さそうだし、背も高い。

最初話かけられたとき、大人に話かけられたと勘違いしたくらいだし。

「あんた、高校生?ちょっと話しようよ。」

街の中で、唐突に声を掛けられたのだ。アタシは一人。学校の帰りだった。

「いいよ。いいよ。おごるわよ。マックで話でもしようよ。暇なんでしょ?」

「暇ですけど・・・ていうか、なんなんですか?」

「いや、あんたの高校の制服カワイイよね。アタシもそういう高校がいいなぁ。いくなら。」

「えっ?」

「あぁ。私、中学ね。中3。あんたは?」

「高校生よ。ホントに中学生?信じれないんだけどー」

「信じなくてもいいわよ別に。春子って呼んでいいわよ」

とても、生意気だけど、なんだか、アタシの不満を解消してくれそう、っていうのが第一印象。中学生には見えないけど、とても美人だった。

春子のペースに引きづられたまま、アタシたちはマックへ行った。夕方のマックは混んでいて、二人掛けの席は、空いてなかった。

すると、春子は突然、中学生ぐらいの男子グループを見つけ

「はーい。あんたらどきなさい。何時間も、占拠するんじゃないわよ」

ビビッった彼らは、席を縮め、そこにアタシ達のスペースが確保された。

やるじゃんと思った。何、この行動力。素直にすごいと思って感動してしまったアタシ。

「あなた子供ねー。コーラにポテトなんて。」

春子はコーヒーだけだった。しかもブラック。おごられた上に、アタシの方はコーラとポテトで恥ずかしい。
ポテトおいしいのになぁ。
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