二度目の恋
「今日は席替えをしまーす!!」


突然の言葉に皆は“わっと”声をあげる。
私は何も言わず、というより思えずただぼんやりと、先生の話しを聞いていた。小学校では、これが小さな“イベント”になっていたけど私はあまり楽しみではなかった。


「じゃ、今回は皆で決めてね!」


なんて言いながら先生は自分の席に座った。
やる気はないのだろうか…なんて思い私は席を移動した。
窓側の席で、後ろから2番目の席。

温かい日は、眠くて授業所じゃないと思うけれど、授業中先生のすきをみて窓から見る外が好きだから。

回りでは友達と、相談をしながら決めている女子がほとんどで私だけが、一人席に座っていた。
でも、そんな事を気にする事もなく、ただ外をみていた。
その時“ガタッ”と、小さな音をたてながら一人の男子が隣に座った

そう…これが君との出会いだった。
あの時は“偶然”なんて思っていたけど今思うと“運命”だったのかも知れない。
始めから、私と君は出会うことが決まっていたんだ…
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