チョコレート・ウォーズ!!!
「お…遅いね、こんな時間まで怒られてたの?」
「う…ん…。藤野は?なんでこんな時間まで…」
彼女の顔を見るために、自分の左側に窓が来るように移動する。
俺の名前を知っててくれたのか…。
同じクラスだし、当たり前と言えは当たり前なんだけど
すっげー嬉しい。
彼女は右耳に、絹のような細く滑らかな髪をそっとかけながら
「図書室で借りたい本探してたら
いつの間にかこんな時間になっちゃったんだ…」
おかしいよね、と笑う。
いやいやいやいや!!!
おかしくなんかないよ!!
っつーか寧ろ、今の顔反則!!!
可愛すぎなんですけど!!
俺はとっさに鼻を押さえる。
「…?どうかした?須藤君…」
「!!いや!!なんでも…」
顔を覗き込んでくる藤野に、そう返すので精いっぱいだった。
可愛すぎて鼻血出そうになったなんて言えるか!!