チョコレート・ウォーズ!!!
「津田君…六角君。どうしてこんなところに…?」
ちょっぴり困った顔で、藤野が聞くと
今まで萎びたきゅうりの様だった津田が、急に鮮度を増した様に喋り始める。
「いや、六角とドーナツの帰りでね。
今からタカの家に上がりこもうと思っていたところサ」
“サ”とかキモいんですけど。
って、え?何?俺んち来るの?
「そんな事より、何で
二 人 で
帰ってるのかな?」
わー…
その張り付けたような笑顔。
邪魔する気満々だネ★
明らかに俺に向けての質問だったけど
それに気付かない藤野は、俯き加減で答える。
「たまたま…私が図書室から帰ってくるのと
須藤君が教官室から帰ってくるのが一緒で…。
友達もみんな帰っちゃったし…
だから送って貰ってるだけ…」
…………分かってたつもりだったけど。
自分で予想していたのと
本人から言われるのとでは、ダメージが全然違う。
俺、バカだから。
藤野がちょっとでも俺に好意を持っているから
こうやって一緒に帰ってるんだと思ってた。
ホント、バカだよ。