チョコレート・ウォーズ!!!
呆れている俺のすぐ横で、津田が興奮しながら姉貴を見つめている。
「いーなぁー。タカはおねぇ様の色んな日常を堪能出来て…」
お前、ストライクゾーン広すぎるんだよ。
「こんなのの何を堪能すりゃーいいんだ?
ぶーぶー屁ぇこきながら飯を食う女だぞ」
「うるさい。あたしの屁は
アロマよりも身体と心に優しい…」
「ほぉ…?俺には有害なガスの匂いがしたけど?」
「黙れ童貞!!!」
そ…それは…禁句じゃ…!!!?
この女とはまともに話をしてはいけない…
それを痛い程痛感した。そして更に
「あ、そうだ。おかーさん朝早くおとーさんと出かけたから飯は無いよ!!」
と、この餓死寸前の俺たちに現実を突き付けてくる。
「はぁ!?『泊まれ』とか言っておいて、その後放置!?
どんだけやる気無いの、あの人」
放任主義で、悪い事さえしなきゃ何も言ってこないうちの親。
それが今まで嬉しかったけど
今日ほどこれからの人生に憤りを感じた日は無いだろう。
「金ならあるよ。テーブルの上」
いえ!!前言撤回です!!
なんて素敵なおかあたま…!!!