チョコレート・ウォーズ!!!
ぐっ と、ジッパーの先っちょ部分をつまみ
勢いよく全開にした!!
そして、1度深呼吸をしてから 鞄に頭を突っ込む勢いで確認する!
チョコは……
なかった。
突如、俺を激しく襲う絶望感と疲労感。
…そうか。アレは冗談だったんだな…
期待して損したよ。
やっぱりさー…一緒に歩いてたイケメンにチョコあげるんだろうなー…
ソレが本命だよなー……
悶々と、同じような事を考え続け、気が付いたら津田が俺のジャージを脱がせていた。
「…何してんの?」
津田は、『お、気がついたか』なんて言いながら
今度は俺のズボンを脱がしにかかった。
いや、何してんだよ コイツ。
でも突っ込む元気なんか沸いてこない…
「お前が呆けてる間にHRまで終わったぞ」
「…へぇー…」
そんな事はどうでもいい。
今の俺の頭の中にはチョコの事しかないのだから。
「ふぅ。これで良し!!」
気が付けば、俺は津田の手によって制服へと衣装チェンジされていた。