チョコレート・ウォーズ!!!




「須藤…クン?」


固まる俺に気付いた彼女。



その手には、誰かへのプレゼントだと思われる袋が下がっていた。



「どうしたの?…大丈夫?」


「え…いや、その…」



おい、俺。


怖気づいたのか?言いたい事があって来たんだろ?


「須藤君…?」


ほら、彼女だって用事があって出て来たんだ。


早く言っちまえよ!!!



「あの…さ。コレ、受け取って貰える?」


取り合えずプレゼント作戦で来たか、俺。


なんという姑息な手段!!


しかも、手渡したのは


なんの飾り気もないコンビニの袋に入った


板チョコだった。



「…あ…ありがとう…?」


ぎゃーーー!!!



目に見えて困ってるじゃないか、バカ野郎!!



もう、こうなったら



一気に気持ちをぶつけてやる。




< 50 / 59 >

この作品をシェア

pagetop