チョコレート・ウォーズ!!!
ゴクリと唾をのみ、板チョコを眺めている藤野に
アツい気持ちを伝える。
「俺、藤野が 好きだ。
義理チョコすら貰えなかった俺だけど…
すげぇカッコいいカレシも居るって知ってるけど!!
それでも、気持ちだけは伝えたかったんだ。
こんなこといきなり言って、藤野に迷惑がかかってるんじゃないかとも分かってるけど…
俺の気持ちだけは、伝えたかった。
……えと、それだけ。です。
じゃあ……帰ります……」
え、何俺!!
何故帰る!!返事も貰ってないじゃん!!
ねェ!!止まってよ、俺の足!!
「まって…!!」
ガチャン、と柵を開けて
わざわざ俺を追って来てくれる彼女。
こんなヘタレな俺を追ってきてまで、振ってくれるのかい…?
なんてけなげな良い子なんだ…!!
哀愁漂う顔で(見えないけど、たぶん)振り向くと
顔を真っ赤にした彼女が立っていた。