春
唐突
「ハァ…」
あいつら何してんだよ…
「どしたんだよ?」
声のほうを見ると同じクラスになった涼がいた
「別に…」
自然とクニミツの周りに群がるやつらを睨み付ける
あいつ何考えてやがる…
「ん?…あぁ、クニミツやっぱり男にも女にもモテてるな」
オレの視線に気付いた涼が遠慮がちに言う
「ちげぇよ」
すぐに目をそらしてクラスを見渡す
「このクラス結構良い感じじゃね?」
明るい雰囲気だし楽しそうだ
「カワイイ子も多いんだよ~ん」
デレデレの涼
「ハハッそうなんだ」
面白いから笑っていると…
「お前はなんでそんなに余裕なんだよ?いまだに女作らねぇし…」
「バッカヤロ、出来ねえの!」
大慌てで否定するハル
「お前が出来ねえ訳ねぇだろ!オレらだけ彼女作り焦ってダセェじゃねぇかよ!」
「だから違うって全くモテねぇの!オレはモテまくりの涼がうらやましいよ…」
「はいはい…分かりましたよ」
「ハァ…」
まだ納得していないような涼にまたため息をつく
「ハル、お前もしか…」
『ガラッ』
「ハーイ席ついて」
先生の声にみんなが席に着き始める
あいつ珍しく真剣な顔で何言おうとしてたんだ?
…にしても、彼女かぁ