春
ぶつくさ言いながらも席に着いた涼。
あの野郎…
なんて思いながらも何故か頬が弛んだ。
「あっ…」
自分の世界に入っていたオレははっとして声のしたほうを見ると…
やっちまった
わざわざこっちを向いて怒りに震える涼
「コラあ!!ハル!!やっぱり藤本先輩となんかあったんじゃねえか!!!こうなったら」
しかし、
オレはこの先を聞くことはなかった…
なぜなら…
『ゴンッ』
「今は何する時間だぁー?」
「せ、先生ちゃうんです」
関西弁になってんぞ
「ハルくんが」
おいおい
指さすな!!
「篠崎思いあたりあるか?」
「イヤないっす、僕も早く授業再開して欲しいです」
真面目くさった顔で言うと
「だってよ」
「先生ちがいます、違うんです」
「分かった分かった」
野郎…
ほっとタメ息をついてこちらにアッカンベをする涼
「放課後職員室な」
その一言で涼は変なかっこで固まった、イヤクラスの空気が止まった
「ぶっ!!」
「ぶっ!!」
沈黙を破ったのは
オレと…
クニミツだった。