―放課後―


「さ、職員室行きますか」


「お、おう」


テンションが高い、
んでオレが返事をしたらあからさまにイヤな顔をする涼。


こいつ…


「ヨッシ、行きますか篠崎君」


んで、さらに何故かストレッチをして気合い入りまくりの真田さん。


「…」


めんどくさ…


黙っていると涼に肩をつかまれた


「ちょーっと篠崎君と話してくるね」


満面の笑みを真田さんに向けた涼がこっちを向いた瞬間


「ハル帰っていいから」


「へっ?ってか職員室行くの??」


中学ん時なら間違いなく帰ってる


「ああ…」


頭をかきながら涼が見た先には


足をプラプラさせながら外を眺める真田さん。


そして、
涼の顔は真っ赤だった

「お前もしかして…」

尋ねてみると涼はうなずきながら言った


「オレマジだわ」


「…」


ビックリした


中学ん時から涼は女の子は好きだけど「マジ」なんて言ったことなかったし、
まして顔を赤くするなんて考えれなかった


なんだか嬉しい


「わかったよ、お邪魔ムシは帰る」


「ワリィな…」


「なんで謝んだよ、いつも通りじゃん」


笑いながらカバンをとりに向かう


「篠崎君終わったの!?私ね…」


満面の笑みで真田さんは話かけてくる


「うん、帰るわ」


「へっ?」


『ガラッ』


それだけ言ってオレはドアを開けた


冷たいかな?


とも思ったけど涼の好きな子だし…


ホントは友達になりたいと思ったのは否定しないけど…


「篠崎君!!」


感じ悪いって言われると思ったけど…


「なに」


嫌われるなーって思ったけど…


「また明日ね」


真田さんはそんな奴じゃなかった


その時はっきり感じた、


胸にぽっかりと穴が空いたみたいな感覚は涼には秘密だ



「おう」





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