−大切な人−
あたしの過去は………

まず、あたしがこうなった
きっかけは二つある。
一つは…

あたしのママは
あたしが三歳の頃に
急性がんで他界した。
その日からパパと
あたしの二人暮しが
始まって、パパはブランド
専門店の社長で
その時の家は
一軒家二つ分ぐらいの豪邸で
いつもパパは
あたしが寂しくないように
不便じゃないように
何でもしてくれた。
そしてあたしが中1の時、
パパが再婚したいって
連れてきた人……
それがあの女。
女は最初からパパのお金目当てで、
結婚して半年ぐらいたったら
女は銀行にあずけてた財産をもって消えていった。
パパは
本気で好きだったから
それ以来あまり笑わなくなって
お酒・煙草に手をつけて
最終的にあたしが中二の時に
急性がんで他界。
その日からあたしは
パパの妹の恵理さんに
引き取られ、豪邸は思い出
いっぱいで嫌だから
一軒家をたて、理恵さんと
住む事になった。
女はパパが死んで半年ぐらい
したときから
よくたずねてくるように
なった。
あたしはその度にお金を
渡すしかなかった。
その度に女のせいで
余計に人を信じれなくなっていった。
パパが他界する前に
「愛華の顔とお金目当てで
近寄ってくる奴がいるかもしれないから、簡単に人を信じるな。」
そう言われた。
でもまだその時は
大切な人がいたから
なんとか大丈夫だった。
なのに…………











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