−大切な人−

……。
あたしは今、
目が覚めた。
きっと蓮斗に抱き着いたまま
寝てしまったんだろう。

なのに、
蓮斗はいなくて…
昨日は夢だったのかな？
なんて思ったりもしたけど
目は泣きすぎて赤く腫れて
ジンジンするし、
制服着てるし……

いまいち今の状況が
読めないあたし…。

あたしはとりあえず
お風呂に
入る事にした。

あたしがお風呂の
ドアを開けようとしたら
勝手に開き、
……………

「ぎゃーーー！！！！」

あたしは思わず
叫んでしまった。
…………………
だって蓮斗が
お風呂から
でてきたんだもんっ！！
しかもあたしは
バスタオルしか
巻いてなくて
ほぼ裸だし。
もー最悪っ！！！

あたしはいそいで服を着て
部屋にもどった。

「あ゛ー！！！///
恥ずかしすぎるっ！
何で入ってんのさっ！
意味わかんないっ
ここあたしの家だしっ？
あ゛ー！もー！！！
も゛ー！！！！」

恥ずかしさのあまりに、あたしは枕を叩きながら
大声で発狂してしまってた。

すると
部屋のドアが開いて…
「もーもー言ってんな、牛」
蓮斗が入ってきた。

う、牛ーーーっ？！