メロンソーダの恋~三回は好きの証~
学校に一番最初に着くのはアタシ。
誰も来てない校舎に誰よりも先に入るのが楽しみだった。
いつもは、暗い校舎。でも今日は違った。
左校舎の2階…左から4番目の教室。
間違いなく6年2組。じっと校舎を見ていると校長先生が来た。
「おはよう。どうした突っ立ってないで早く校舎に入りなさい」
「校長先生。もう誰か来たんですか?」
「本城さんと同じクラスの…誰だったかな、えっと」
思いだしと言わんばかりに手をポンっと叩いて話しを続けた。
「白田さんでしたよ。朝早く来てね、宿題を教えてもらうそうだよ」
藍が宿題を教えてもらう?誰に?いつも一番先に終わる藍が・・・
校長は手にしていたゴミ袋と軍手で、校内に落ちているゴミをどんどん拾って行った。
何だか入りにくかった。うんん。楽しみを奪われた感じ。