lotlotlot3-血脈の果て-
「どうしました?けま様。」
「ヨダセン様が・・・。ヨダセン様がやけどを・・・。」
「な、なんですって。お、おい、ヤスタツ先生を呼んできてくれ。」
「わ、わかった。」
兵士は医者の元へと走った。

「これはひどい・・・。」
部屋に着くなり、ヤスタツは言った。
「そんなにひどいんですか?」
ヤスタツの様子からすると、けまの予想をはるかに超えるくらいにひどいらしい。焦りが増し、けまの顔はまるで別人のようだ。
「あぁ、エフスを顔にこんなにくらってはね・・・。とりあえず、処置はしてみるが、期待は・・・期待はしないでくれ。」
「・・・。」
けまは何も言えない。
「俺が悪いんじゃないからね。ヨダセンが、ヨダセンがいけないんだからね。」
おおてはヤスタツの話を聞き、必死に言い訳をした。
けまはそんな風に言う、おおての左頬を思い切りビンタした。
「今、そんな事を言っている時ではありません。もっと、ヨダセン様の事を考えてあげて下さい。」
今まで、けまがおおてに手をあげた事などない。それだけに、おおてにとってはショックだった。
「け、けま・・・。」
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