lotlotlot3-血脈の果て-
数日が経った。
ヤスタツはいつものように、ヨダセンに回復呪文をかける準備をしていた。
<今日、意識が戻らなければ・・・ヨダセン様はもう・・・。>
昨日までの間、回復呪文をかけ続けたが、状況は一変しない。もちろん、顔に出来たやけどの跡は完全に消えたが、意識が戻る気配がなかったのだ。通常、回復呪文をかけた場合には、体の表面の変化以上に内部の変化が感じられるものなのに、ヨダセンの場合に限ってはそれがない。ヤスタツにとっても初めての経験だった。
回復呪文に使う道具を持ち、ヨダセンの部屋を訪れた。
「ヨダセン様、お加減はいかがですか?」
返事がないのはわかっていた。それでも、念のため声をかけていた。
「う、うぅん・・・。喉が渇いた。」
「!?」
信じられなかった。一瞬、自分の耳を疑った。しかし、それは紛れもなくヨダセンの声だ。
「ヨ、ヨダセン様。」
「ヤ、ヤスタツ先生か・・・。喉が、喉が渇いたよ。」
「は、はい。」
戸棚の上にあった水差しからコップを取ると、それを急いで手渡した。ヨダセンはそれを一気に飲み干す。
「ありがとう・・・。もう一杯もらってもいいかな?」
「わかりました。」
再び渡されたコップも一気に飲み干した。
「お加減はいかがでしょう?」
飲み終わるのを待ってヤスタツは聞いた。
「どうだろう?良いところもあれば、悪いところもある。僕らしい僕と、まるで僕じゃない僕が混ざりあっている感じかな・・・?」
「と申しますと?」
「はっきりとは言えないな。違和感があるのはわかるんだけど、その理由はわからないから。」
ヤスタツはいつものように、ヨダセンに回復呪文をかける準備をしていた。
<今日、意識が戻らなければ・・・ヨダセン様はもう・・・。>
昨日までの間、回復呪文をかけ続けたが、状況は一変しない。もちろん、顔に出来たやけどの跡は完全に消えたが、意識が戻る気配がなかったのだ。通常、回復呪文をかけた場合には、体の表面の変化以上に内部の変化が感じられるものなのに、ヨダセンの場合に限ってはそれがない。ヤスタツにとっても初めての経験だった。
回復呪文に使う道具を持ち、ヨダセンの部屋を訪れた。
「ヨダセン様、お加減はいかがですか?」
返事がないのはわかっていた。それでも、念のため声をかけていた。
「う、うぅん・・・。喉が渇いた。」
「!?」
信じられなかった。一瞬、自分の耳を疑った。しかし、それは紛れもなくヨダセンの声だ。
「ヨ、ヨダセン様。」
「ヤ、ヤスタツ先生か・・・。喉が、喉が渇いたよ。」
「は、はい。」
戸棚の上にあった水差しからコップを取ると、それを急いで手渡した。ヨダセンはそれを一気に飲み干す。
「ありがとう・・・。もう一杯もらってもいいかな?」
「わかりました。」
再び渡されたコップも一気に飲み干した。
「お加減はいかがでしょう?」
飲み終わるのを待ってヤスタツは聞いた。
「どうだろう?良いところもあれば、悪いところもある。僕らしい僕と、まるで僕じゃない僕が混ざりあっている感じかな・・・?」
「と申しますと?」
「はっきりとは言えないな。違和感があるのはわかるんだけど、その理由はわからないから。」