lotlotlot3-血脈の果て-
考えてもしょうがない
妙案は相変わらずない。だから皆黙ったままだ。ただ、時間だけが過ぎていく。なんとも嫌な時間の流れだ。
学校の突然のテスト。当然、イバーエは勉強などしていない。開いたテストを見れば、すぐに頭は真っ白になる。こんな風になるのがイバーエは嫌いだった。無限とも思える時間に押しつぶされそうになる。為す術がないとは、まさにこの事だ。
テストがはじまりしばらく経ってからだ。校庭に一匹の犬が迷い込んだ。どこかに行きたいと言うわけではなく、ただ校庭を右往左往していた。まるでイバーエの気持ちを表しているかのようだった。その犬をきっかけに閃いた。
<犬・・・。>
沈黙を破ったのはイバーエだった。
「エーマリリスさん?」
「なんだい?」
「メルツ、メルツはどこかな?」
エーマリリスも、アイワイも、忘れていたのだろう。驚きの表情を浮かべた。
「あっ・・・。」
それが全てを語っていた。
「すまない。」
エーマリリスは頭を深く下げた。
「えっ?」
「君を助けた時、メルツは側にいなかった。言葉人形にも反応がなかった。だから・・・ここにはいない。」
「そんな・・・メルツ・・・。」
落ち込んだ。そんなイバーエを見ていられなかったのか、アイワイが思いもよらない事を言った。
学校の突然のテスト。当然、イバーエは勉強などしていない。開いたテストを見れば、すぐに頭は真っ白になる。こんな風になるのがイバーエは嫌いだった。無限とも思える時間に押しつぶされそうになる。為す術がないとは、まさにこの事だ。
テストがはじまりしばらく経ってからだ。校庭に一匹の犬が迷い込んだ。どこかに行きたいと言うわけではなく、ただ校庭を右往左往していた。まるでイバーエの気持ちを表しているかのようだった。その犬をきっかけに閃いた。
<犬・・・。>
沈黙を破ったのはイバーエだった。
「エーマリリスさん?」
「なんだい?」
「メルツ、メルツはどこかな?」
エーマリリスも、アイワイも、忘れていたのだろう。驚きの表情を浮かべた。
「あっ・・・。」
それが全てを語っていた。
「すまない。」
エーマリリスは頭を深く下げた。
「えっ?」
「君を助けた時、メルツは側にいなかった。言葉人形にも反応がなかった。だから・・・ここにはいない。」
「そんな・・・メルツ・・・。」
落ち込んだ。そんなイバーエを見ていられなかったのか、アイワイが思いもよらない事を言った。