lotlotlot3-血脈の果て-
その炎はリーグにとって、魅力的なものだった。深く心を奪われた。永遠にこれが続けばいいと思う自分。しかし、それを全否定する自分もいた。そして、唱えた。
「アオス。」
大地は塞がった。
倒れた草木を癒すかのように雨が降り注ぐ。叫び声は、癒しの感嘆に変わっていった。
「あぁ・・・なんて安らぎだ・・・。」
「気持ちいいい。」
それまでの景色はなんだったのだろう。今度リーグの目の前にあるのは、天使の祝福を受けたかのような木々の喜びに満ちた光景だ。
その木々の中にいた誰かが叫んだ。
「色の王だ。」
「そうだ、色の王だ。」
「王だ。王だ。王だ・・・。」
一人、二人と増えていき、いつしか森全体がリーグを讃えた。
「王?」
まるでピンと来ない。側にいた針葉樹に聞いた。
「はい、あなた様は王です。色の王。さっき使った呪文がその証です。」
「さっき、どんな呪文使ったっけ?」
完全に無意識の中で唱えていた。だから、まるで記憶にない。覚えているのは、すごい速度で変わっていった光景だけだ。
「はじめに使ったのが、“アカス”です。大地を割りマグマを呼び出します。どんなものでも、たちどころに燃やし尽くすでしょう。次に使ったのが、“アオス”。“アカス”の反対呪文です。その強大な力の前に、“アカス”は様々なものを巻き込みます。それに巻き込まれたものを救うのが“アオス”です。癒しの雨とも呼ばれています。」
「使った?俺が?」
「あなた様がお使いになりました。それらの呪文を使えるのは色の王だけです。それを使ったのですから色の王なのです。」
なぜか顔が真っ赤になった。相手は木とはいえ、そんなにマジマジと王と言われると恥ずかしいものだ。
「そうか・・・。俺が王か・・・。」
悪くない。リーグは思った。
「アオス。」
大地は塞がった。
倒れた草木を癒すかのように雨が降り注ぐ。叫び声は、癒しの感嘆に変わっていった。
「あぁ・・・なんて安らぎだ・・・。」
「気持ちいいい。」
それまでの景色はなんだったのだろう。今度リーグの目の前にあるのは、天使の祝福を受けたかのような木々の喜びに満ちた光景だ。
その木々の中にいた誰かが叫んだ。
「色の王だ。」
「そうだ、色の王だ。」
「王だ。王だ。王だ・・・。」
一人、二人と増えていき、いつしか森全体がリーグを讃えた。
「王?」
まるでピンと来ない。側にいた針葉樹に聞いた。
「はい、あなた様は王です。色の王。さっき使った呪文がその証です。」
「さっき、どんな呪文使ったっけ?」
完全に無意識の中で唱えていた。だから、まるで記憶にない。覚えているのは、すごい速度で変わっていった光景だけだ。
「はじめに使ったのが、“アカス”です。大地を割りマグマを呼び出します。どんなものでも、たちどころに燃やし尽くすでしょう。次に使ったのが、“アオス”。“アカス”の反対呪文です。その強大な力の前に、“アカス”は様々なものを巻き込みます。それに巻き込まれたものを救うのが“アオス”です。癒しの雨とも呼ばれています。」
「使った?俺が?」
「あなた様がお使いになりました。それらの呪文を使えるのは色の王だけです。それを使ったのですから色の王なのです。」
なぜか顔が真っ赤になった。相手は木とはいえ、そんなにマジマジと王と言われると恥ずかしいものだ。
「そうか・・・。俺が王か・・・。」
悪くない。リーグは思った。